「猟奇の果」(江戸川乱歩)
ネタ切れ乱歩と強気の編集者・横溝の、見事な合わせ技 「猟奇の果」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第4巻」) 光文社文庫 猟奇を好む男・青木愛之助は、いつも刺戟に飢えていた。ある日、彼は友人で出版社を営む品川四郎と瓜二つの...
ネタ切れ乱歩と強気の編集者・横溝の、見事な合わせ技 「猟奇の果」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第4巻」) 光文社文庫 猟奇を好む男・青木愛之助は、いつも刺戟に飢えていた。ある日、彼は友人で出版社を営む品川四郎と瓜二つの...
明智小五郎の事件簿07 進化した化け物キャラ、確定した乱歩路線 「蜘蛛男」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第5巻」) 光文社文庫 絹枝の目の前で腕の石膏像を叩き割った畔柳探偵。そこに現れたのは女性の遺体の腕の部分だった。...
明智小五郎、まさにリ・スタート 「一寸法師」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第2巻」)光文社文庫 小林は好意を寄せていた百合枝から、失踪した継子の三千子の捜索のため、探偵・明智小五郎を紹介して欲しいと頼まれる。明智は早速...
明智のメンタリストぶりが見物なのです 「幽霊」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第1巻」)光文社文庫 「死んで幽霊となって復讐を果たす」という辻堂からの脅迫状が届き、平田氏は神経衰弱となる。平田氏は転地療養するが、そこに辻...
現代に通じているように思えて仕方ない 「屋根裏の散歩者」(江戸川乱歩) (「江戸川乱歩傑作選」)新潮文庫 酒や女も含め、 この世のすべてに興味を持てず、 退屈な日々を送っていた郷田三郎。 彼は引っ越した新築の下宿の 押し...
本作品で「明智小五郎像」が確定した 「黒手組」(江戸川乱歩) (「江戸川乱歩全集第1巻」)光文社文庫 「黒手組」と名乗る賊徒の一団が 都下で犯罪を繰り返していた。 「私」の伯父がその被害に遭い、 身代金一万円を渡したもの...
事件解決の真の功労者は明智ではない 「心理試験」(江戸川乱歩) (「江戸川乱歩傑作選」)新潮文庫 金目当てで老婆を殺害した 貧しい大学生・蕗屋。 心理試験の専門家の笠森判事が 事件の担当となったことを 知った彼は、十分...
明智のデビュー作に谷崎の作品が登場していた 「D坂の殺人事件」(江戸川乱歩) (「江戸川乱歩傑作選」)新潮文庫 「私」はD坂にあるカフェの窓から、 向かいの古書店の異変に気付く。 「私」は同席していた 妙な男・明智ととも...